Belle に関するお話

はじめまして、こんにちは、松崎と申します。
普段はメンズ店 Fuzz の運営をしており、Belle ではバイヤーとして品揃えを担当しています。時々ここに顔を出して、何かお話をしたいと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。

我々にとって Belle というお店は、Fuzz、FENEST のメンズ2店の妹分のような存在です。とってつけたように突然つくったお店ではなく、2002年にスタートして現在に至る我々の営みの中から、ある種の必然として生み出されたお店であると、当事者の僕たち自身が感じています。

概してお兄ちゃんというのは妹にやさしいもので、また末っ子の妹というのは多分に自由奔放であると相場が決まっております。おそらく、自由でわがままになるであろう Belle を、年の離れた大人の兄貴として、大切に育てていきたいと考えています。自由で奔放であるがゆえの美しさが宿るように、そんな大きな意味合いも込めて Belle と名付けました。

 

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Belle というのはずいぶん大きな意味合いの単語です。フランス語で 『美しい』 という意味で、西洋人女性のファーストネームでも度々見かけます。
Belle と聞いて、一番に連想するのは、もしかしたら美女と野獣の主人公かもしれません。ですが、もう一つ、Belle Époque (ベル・エポック)も有名です。『美しい時代』 とか 『よき時代』 といった意味の、19世紀末から20世紀初頭のパリを舞台とした華やかなりし時代です。

ファッションそのもののルーツはやはりヨーロッパにあります。古くはフランスなどの宮廷ファッションから、イギリスなどの王室におけるロイヤルファッション、そしてこのベル・エポックの時代に花開くモードファッションの世界、などなど、『ファッション』 という事柄に深く関係するいろいろな要素が存在し、またその歴史の変遷の舞台になってきたのは、やはりパリを中心地とする西欧社会でした。

ベル・エポックの時代は、アートや文学やファッションなど、さまざまな文化的活動が熱を帯び、活気に満ち満ちた憧れの時代です。ココ・シャネルもこの時代に生き、新しいファッションを世に放ちました。ジャン・コクトーがいて、ピカソやダリなどは絵を描いて、タイタニックが出帆します。

 

 

ココ・シャネルによる CHANEL というブランドは、当時のファッションの世界に大きな風穴を開けました。それまでの宮廷ファッションの流れを汲む貴族的感性から女性ファッションを開放した、と言っても大げさではないと思います。華やかな色合いと華美な装飾、そして女性らしさを強調した画一的なシルエット、これがそれまでの主流なファッションでしたが、シャネルが示したのはブラックをメインカラーとしたシンプルでクールなデザイン。男性に、社会に、媚びないファッション。そして、実用性とファッションを融合したのです。

そこからファッションは特権階級から一般層に向けて徐々に広がりを見せ、『モード』 という流行をつくりながら先端を行くファッションが新しい時代をつくっていきます。

 

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何かお話を、、と思って知っていることを片っ端から書き綴り、ブーメランのように Belle に関連する話題に帰りつく、という手腕をお見せしようと思いましたが、残念ながらイメージしていた芸当は無理のようでした。腕不足。笑。このまま書いていくと、謎のファッション史の論文になりそうです。

言いたかったのは、僕らのカンパニーとしてのルーツが、ヨーロッパの古くからの歴史にある、ということです。これがあると、ちょっとしたつっかけサンダルにもヨーロッパの伝統的なサンダルであるクロッグ(フランスではサボ)を履きたくなるし、当たり前のようにシャツを着たくなるし、作業着のように気軽に着る服にはバスクシャツを選びたくなります。
そのような感性を、街着として面白く取り入れた時に、一般の人と少し、でも明らかに違った、一つの 『スタイル』 というものが感じられるファッションが楽しめるのだと思っています。

時代は現代、もはや大げさで自己顕示のためのファッションは不要となり、清潔感と知性などがファッションに必要な要素かと思います。街の人として実用的でいながら、でもキラリと光る何か他とは違うニュアンスのあるスタイルを、Belle は目指していきたいと考えています。

 

ということで、長くなりましたが、今後とも Belle を宜しくお願い致します。
今回はこの辺で。

 

松崎